Eat me in the St.Lewis 1.

さて、チェンマイの名物料理といえば、最初に挙がってくるのは何と言っても「カオソーイ」だろう。詳細は省くが、言わばカレーラーメンである。別に興味ねえ、と仰る方もいらっしゃるだろうけれど、これが本当に美味いのである。別に僕はカレー大好きっ子でもなんでもないし、日本で「カレー食いに行きましょうよ」と言われたとしても、どちらかというと気が乗らない方だ。自分でも作るけれど、読破したい本(例えば三国志全巻、指輪物語全章などの続きもの)がある場合、一切その他の事をしたくないので、3~5日ぶんをまとめて作る。つまり、盆や正月は中華三昧ならぬカレー三昧である。途中で止めることができない性分であるから、映画や本、またはRPGを続きからやる、ということができない。若い頃なんてのは、

ドラクエ(18時間)→睡眠(4時間)→飯(10分)→ドラクエ(18時間)→飯(10分)→睡眠(4時間)→ドラクエ(18時間)→飯(10分)→睡眠(4時間)→ドラクエクリア

がデフォであった。この歳となっては、ガラスの仮面とか読み始めたら、死ぬのではないだろうか。

話が逸れた。カオソーイの話である。

チェンマイでは、どこぞのレストラン(タイ料理の)に行っても、まずカオソーイがある。いろんなブログを見ていると、「市内のカオソーイなんて不味くて食えない」「ここのカオソーイを食うと他では食えない」というコメントを目にするけれど、僕の周ったところでは、そんなに不味いところは無かったと思う。基本的にこの国の人たちの舌はかなり肥えている。不味かったら客が来ずに普通に潰れるだけ。ひどい味、ひどい値段で生き残っている店というのは、観光客の集まる場所かつ立地の良い場所だろうが、なかなか観光客もこれでいて舌が肥えており、かなり調べてからレストランに行く。

さて、僕の食べたカオソーイを3店ほど挙げてみたい。ここまで来るとどこも美味しいので、好みの問題だが。

・P’lek(エアポートプラザ内)

エアポートプラザ地下1階。いろいろカオソーイ屋さんはあるのだけれども、人の流れを見ていると、脇目もふらず、このお店に座る地元と思しき方々が多かったから、入ってみた。値段は一杯30バーツ。

カオソーイ大好きな方ならわかると思うのだけれど、見た目、色々なスパイスがごちゃっと入っているのがわかるのが普通だが、ここのはすごくシンプルだ。鶏肉は手羽元一本。だいたい2本は入っているお店が多いので、ちょっとけちくさいかも知れない。

専門店だけあって、高菜やライムは大きな器に盛られて好きなだけ取れ、という具合。味は悪く言えば濃厚では無いのだけれど、それはおそらくココナッツの量のせいであって、旨味は十分。学校帰りの子たちが何も言わずに黙々と食っていた。量は少なめなのでピセー(大盛)を頼むか、おやつ時にでも来ると良いと思う。

辛さ ★★★☆
ココナッツ度 ★☆
コスパ ★★☆
量 ★★
好み ★★★☆

・ラムドゥアン

カオソーイ好きなら誰もが来たことがあるだろう、リバーサイドにある老舗。日本語メニューもあり。大盛況。

高菜、玉ねぎ、ライムは別皿で持ってきてくれる。値段は忘れた。35バーツだったかと。写真でもわかるように、揚げ麺は少なめ。

ここのは非常に濃厚かつ複雑な味。ココナッツも入っているが、それでもやや辛め。スパイスが沈殿しているが、まあ、最後まで飲み干す人はいないと思う(見たことがない)ので。言いようがない味。深くて、よく平麺に絡んでただただ美味い。これは家では絶対作れない感じ。次も必ず来る。さすがのお味でした。

辛さ ★★★☆
ココナッツ度 ★★★
コスパ ★★★☆
量 ★★☆
好み ★★★★☆

・サムージャイ

ラムドゥアンからリバーサイドをそのまま北に。歩ける距離だと思う。歩いてないから知らないけれども。ここも有名どころ。ここが一番美味い、という人も多いそうで。15時くらいだから、そんなに混んでいる事はなかったけれど、観光客が10人単位くらいで何組か来ていた。現地と思しきタイ人も。

豚ののど肉を焼き鳥にしたもの(豚肉です)もオーダーする。美味い。

ここのは味がシャープ。ココナッツミルクはまろやかさを醸すが、少ないわけではないのに、カレーらしいスパイシーさが喉につく。ラムドゥアンよりはちょい量が多いが、成人男子には物足りない量だろう。ここでもきちんと「ピセー!」と注文した方がよい。まあ、ここはラムドゥアンとは違って、他のメニューもあるので。周り見るとカオソーイばっか食ってたけどね。せっかくだから、ラムドゥアン→サムージャイと食べ歩いてはどうだろう。

辛さ ★★★★
ココナッツ度 ★★☆
コスパ ★★★☆
量 ★★★
好み ★★★★

ちなみに僕はラムドゥアン派である。日本にタイ料理屋はいっぱいあって、美味しいところも知っているけれど、カオーソイの美味いところどころか、メニューにあるところも知らない。これを食うためだけにでもチェンマイに行く価値があるとは言わないが、間違いなくここらの人は食にうるさい。10日ほど滞在したものの、美味しくないなあ、というところは、観光客向け以外のところでは、皆無だった。

強いて言えば、どこのホテルの朝飯でも基本のイングリッシュブレックファースト(もしくはアメリカン。まあコンチネンタルしか出さないっつーホテルには泊まらないさすがに)が、飽きもあるのか、もう食べたくない感じ。朝は屋台に飯を買いに行く。これが良い。

次回はチェンマイのその他の美味しかったものを幾つか。

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