Down The Road Tonight 1.

チェンマイでの交通は、ソンテウ(トラックの後ろに8人くらいの座席を乗せたもの、と思ってくれれば良い)、トゥクトゥク(500ccくらいのトロくて小さいミニ自動車)、モタサイ(バイク)、バスというところである。電車は郊外や他の都市へ行くためのもので、いちおう何十台かタクシーも走ってはいるのだけれど、市民や観光客全体から見ると、その数は少なすぎて、日常使いには実用的ではない。また、人力三輪車(何ていうか知らない)もちょくちょく見るが、180cmと90kgある僕が乗ると、料金いかんの問題では無くて、見た目からして、それは人道的にどうなの、という状況になる。なので乗らない。

旅行者が主に使うのはソンテウとトゥクトゥクになる。ソンテウは貸し切りもできるが、周回ソンテウは、どちらの方面に向かうかが車体で色分けされているので、チェンマイのソンテウはわかりやすい。また、周回ソンテウは料金が決まっているのだが、忘れたのでこれらはGoogle博士に聞いてほしい。そして、トゥクトゥクの料金は交渉制である。チェンマイだと、市内の堀近くのスポットからスポットへ移動するならば、おおよそ60~100バーツというところだろうか。ちょっと離れたところからホテルに帰る時や、夜になった場合、トゥクトゥクがなかなか捕まらない、ということもある。なかなか移動手段に関しては、安心できない街ではあるけれども、市内の至るところには旅行代理店がこれでもかと言うほど店を構えていて、市内のスポットツアーやら、チェンライや山岳民族巡りツアーやら、トレッキングツアー等、どこでも募集していて、日本から予約するよりも半額~1/3は安い(ガイドが英語で良ければ、だが)。自分の好きに時間を使って、ということで無ければ、ツアーでも十分、楽しめる街のような気もする。勿論、観光に限るわけだけれど。

お勧めは何と言っても、バカスクーター(バカみたいに排気量が大きいスクーターのこと。以下バカスク)やバイクを借りてしまうこと。但し、日本のように50cc等の可愛い原付みたいなもんは無い。125ccが標準と思ってもらって構わない。いわゆるHondaのカブも”Dream”という名前でかなりポピュラーに走り回っている。どうにも夢を見るようなスタイルのバイクでは無いと思うのだが。これらのバカスクやバイクを、現地の人たちは、キティちゃん一色に染めたり、ドラえもんのステッカーを貼って台無しにしたり(僕から見れば、だが)、とんでもない荷物の量を座席の後ろに高々と積み上げたり、4人乗り(!)したりしながら、日本比で5倍ほどと見まごう、全体の車輌占有率の高さで、車道を左右目いっぱい車輌の間をすり抜けながら、勿論、渋滞時においても、やり放題、好き放題で走っている。これは個人的に思っていることではあるが、みんな運転がへた。免許など地元の方々はほぼ持っていないと聞くが、免許を持っていたとしても、たぶん変わらない。国民性だと思う。

さて、僕はチェンマイ滞在時には、バカスクを借りることにしている(150~200バーツ/1day)。おおよそトゥクトゥク3回乗車分である。この値段であれば、借りない方がおよそあほらしい。勿論、買い付けにはこのバカスクで移動し、座席後方にはゴム紐で荷物をくくり、袖には商品の入ったビニール袋をぶら下げながら、ホテルとマーケットを毎日毎日、えっちらおっちらと往復しているわけだ。ちょっと買いすぎた時などはトゥクトゥクを頼むのだけれども、今回のチェンマイ訪問の後半から車と運転手が出ることになった。出会いって有り難いものである。

でも、やっぱり、運転はへただ。

さて、1人で買い付けに周っていた頃、モン族の服飾や小物やカバン等を売っているモン族の村がある、というので、バイクで早速行ってみることにした。作っているところが一番安いんじゃないか、とやはり考えるわけだ。場所はステープ山(標高1156m)の奥にあるということ。山頂にはワット・ドイステープという、チェンマイ髄一のお寺もあるからして、なかなか良いあんばいのツーリングができるのでは無いかとうきうきする。チェンマイ市内の中心である、四方を囲む堀の北西から伸びる道を西へ15分ほど走ると、一度も曲がること無く、ステープ山の入り口に着く。

ちなみに、地図はiphoneのGoogleMap頼みだが、GSM800という超低速であるからして、なかなかGPSが探知してくれないし、正確性にも欠ける。最も、山をかなり登ってからは、線のような道路がちろっと現在地近くに表示されるだけで、iphoneはまったくの無用の長物と化した。”GSM”と表示されている液晶の横で緑色の小さな円が点灯しており、この表示が20年くらい前の通信環境であることは、おおよそ理解できた。悲しいことに。

ステープ山を登って、すぐにチェンマイ動物園がある、これをしばらく走ると、道沿いにフアイケーオの滝がある。デートスポットということで、僕と同じように、バカスクでやってきたカップルが10組ぐらい。勿論写真を撮りたいのでどいてもらった。ガルルルル。

ステープ山は、滝巡りコースがある。山頂へ向かう道からバイクで行けない脇道に「こちら~~滝です」という表示があって、それぞれ、レベル分けされた滝を拝むことができるのだが(赤目四十八滝みたいなものだと思っていただければわかりやすいと思う)、もちろん、やめておいた。占いを信じる性分では無いのだけれど、四柱推命によると、僕は今年、水難の相があるとのことだ。こんな洪水時にバンコクで何日か過ごそうと考えていたことは、完全にヒューマンエラーである。勿論僕の。

滝からしばらく行くと、展望台がある。華麗にスルーして(寄れよ)、20分程過ぎると、いきなりみやげ物屋や、食い物屋や、だだっぴろいパーキングのある開けた場所に出る。そこがワット・ドイステープへの入り口がある。両側に竜が施されたおよそ300段の階段を上ると、

金箔で彩られた立派な仏塔が。1383年産らしい。

ちなみに、当然、僕はケーブルカーを使って登りました。

続きはまた。

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